月額900円(税別)などの割安な料金でスマートフォンを使える MVNO(仮想移動体通信事業者)サービスの競争が激しさを増している。日本通信の「b-mobile X SIM」は従来、毎月 600MB の高速データ通信ができたが、4月25日から7割増しの 1.01GB に拡大する。インターネットイニシアティブ(IIJ)などライバルを意識した動きだ。

月900円でスマホを使える MVNO 競争激化--日本通信はデータ通信量を3〜7割増しに
専用ページでデータ通信量の拡大を告知している(出典:日本通信)

MVNO サービスは、ワンコインで使えるものもあるが、多くは月額900円前後の料金帯でしのぎを削っている。

日本通信の b-mobile X SIM は、異なる3つのプランを毎月必要に応じて選べるのが特徴。その1つ「プラン I」は、4月25日から月額900円で毎月 1.01GB の高速通信ができ、IIJ の「mio 高速モバイル /D ミニマムスタートプラン」に比べ毎月 0.01GB だけ使えるデータ通信量が多くなる。

また「プラン N」は月額900円で毎日 51MB の高速通信ができ、NTT コミュニケーションズ(NTT Com)の「OCN モバイル ONE」の同等プランより毎日 1MB だけ通信量が多くなる。

このほかに月額1,505円で毎月 2.2GB の高速通信ができる「プラン B」もある。これはビッグローブの「BIGLOBE LTE・3G ライト S プラン」などに比べ毎月 0.2GB だけ通信量が多い。

競合他社に対する優位を打ち出している(出典:日本通信)
競合他社に対する優位を打ち出している(出典:日本通信)

実にささやかな違いではあるのだが、こうした競争の積み重ねで、MVNO のサービス内容が拡充している面は否定できない。b-mobile X SIM のプラン I は当初の7割増し、プラン N は当初の3割増しに高速データ通信量が拡大する。

NTT ドコモやソフトバンクモバイルのような携帯電話キャリアの発表した新プランが月額数千円という水準を維持している状況を思うと、MVNO 市場では活発な動きが続いていると言えるだろう。今後、割安な SIM ロックフリー スマートフォンが普及すれば、運用コストを下げたいユーザーにとってはより選択肢が増える。