そう遠くない未来。子どもにとっては鉛筆やノート、紙の教科書より、 iPad をはじめとするタブレットが身近な文具になるかもしれない。米国 Apple は海外で手掛けていた電子教科書「iBooks テキストブック」のサービスを日本でも開始すると発表した。

鉛筆・ノートより iPad が身近な文具に? Apple の電子教科書「iBooks テキストブック」日本で開始
iBooks テキストブックのイメージ

iBooks テキストブックは、iPad で読む電子教科書のシリーズで、2012年に米国で開始し、今回、日本を含む51か国に拡大した。電子書籍管理アプリケーション「iBooks」からタイトルごとに有料または無料でダウンロードして利用する。

教科書を開いて、画面に指で触れると挿絵や写真、図形が動き出す。人体の3D モデルをぐるぐると回転させたり、海を泳ぎ回る美しい熱帯魚を撮影したギャラリーをフリック操作で次々閲覧したり、感覚的な操作を通じて必要な知識を学べる。メモの記入なども簡単に行える。学校に iPad を1台持っていくだけなら、生徒のカバンが重くなることもなく、その内容は常に最新に保てる。

子ども向けだけでなく大学生向けの参考書などもあり、大学の講義をインターネット配信する Apple の「iTunes U」サービスと連動させて利用することも可能。

2014年1月時点では2万5,000本近くの教科書が選べるが、多くは英語だ。日本語の教材を作りたいという人は、誰でも無料の編集アプリケーション「iBooks Author」を入手できる。Mac OS X にしか対応していないのが泣き所だが、テンプレートを組み合わせてすばやく書籍を作り上げ、iBooks を通じて配信できる。

もちろん iPad の導入コストからすれば、今すぐ新しいテクノロジーがすべての紙の教科書にとって代わるというのは非現実的だ。しかし iBooks テキストブックの登場は、国内の IT 各社が行っている教育現場での取り組みを刺激し、サービス展開を急がせるだろう。一部の学校では割安な Android タブレットの導入も進んでいるが、今後ますますこうした動きが加速していくことが考えられる。