ひと月前の7月22日、私は Ubuntu の創始者である Mark Shuttleworth 氏と電話をしていた。新たなスマートフォン「Ubuntu Edge」の製造に向けて、クラウドファンディングサイト Indiegogo で3,200万ドルを調達するという Shuttleworth 氏の大胆なプランについて話を聞くためだ。

Canonical、「Ubuntu Edge」製造に向けたクラウドファンディングでの資金調達に失敗:Shuttleworth 氏の本当の狙いとは?
Ubuntu Edge 試作品

だがこの計画は、失敗に終わった。

Canonical が Indiegogo で調達できた金額はおよそ1,280万ドル。目標額の半分にも達しなかった。資金調達に成功した場合、Canonical は4万台の Ubuntu Edge を製造すると約束していた。だが同時に、失敗した場合には、Ubuntu Edge を製造しないとも述べていた。

Ubuntu Edge の仕様は、デスクトップでの利用にも十分耐えうる、ハイエンドなものだった
Ubuntu Edge の仕様は、デスクトップでの利用にも十分耐えうる、ハイエンドなものだった

Shuttleworth 氏は、3,200万ドルの調達には失敗したが、Ubuntu Edge キャンペーン自体は、様々な面で成功を収めたとも言える。Shuttleworth 氏自身は次のように述べている。

「我々は1,280万9,906ドルを集め、Ubuntu Edge はクラウドファンディングキャンペーンとしては過去最大規模のものとなった。この金額を集められたことの意味を見失わないようにしよう。2万人近い人々が我々のビジョンを信じ、まだ存在してもいないスマートフォンの製造を手助けするために、何百ドルも貢献してくれたのだ」

Shuttleworth 氏は同時に、(Edge ではない)Ubuntu スマートフォンを2014年に出荷すると約束している。私は、ここに Shuttleworth 氏の本当の狙いがあるような気がしてならない。

Shuttleworth 氏は2012年2月に Ubuntu for Android を発表。そして今年の1月には、Ubuntu for Phones を発表している。つまり、Shuttleworth 氏は2年近くもの間、Ubuntu を搭載したスマートフォンについて語り続けているのだ。Ubuntu スマートフォンはまだ存在してもいないのに、メディアの見出しを定期的に飾り続けている。

Ubuntu for Android
Ubuntu for Android

そして今回の Ubuntu Edge キャンペーンは、Canonical によるスマートフォン向けプラットフォームを、携帯電話キャリア、一般ユーザー、そしてコミュニティに向けて大きくアピールするものとなったのは間違いない。

Ubuntu Edge キャンペーンが獲得したメディアの注目度合いから判断すれば、目標金額を調達できなかったとしても、このプロジェクトは十分に成功したと言える。

Ubuntu スマートフォンは2014年にも登場する。これは、今年の1月に発表されて以来、多くの人々が熱望していたものだ。そして、これこそが、Shuttleworth 氏が本当に成功させたいものだろう。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。