つい10日余り前の3月16日、Apple からライバル機種「Galaxy S4」(Samsung Electronics 製)に対抗するプロモーションとして公開したウェブページ「Why you'll love iPhone?(iPhone が好きになるのはなぜか)」が公開されたが、つい先日その日本語版が公開された。

Android への強烈なメッセージが目を引く、Apple のウェブページ
Android への強烈なメッセージが目を引く、Apple のウェブページ

「iPhone か、その他大勢か」という強烈なキャッチコピーが目を引くウェブページの冒頭には、「iPhoneを好きにならずにいられない理由は?と聞かれると、iPhoneを選んだ人は、 いろいろなことができるから、と答えます。あらゆることが簡単にできるから、とも答えます。 でも、この2つ以外にも理由はたくさんあります。」というメッセージが。これは、高いカスタマイズ性が人気の Android 端末を強烈に意識した内容となっており、日本でもじわじわとシェアを拡大する Android 端末に対する"焦り"とも受け取ることができる。

確かに、世界的の OS シェアを見てみると Android OS は iOS を上回って突き放している状況。日本では依然として iPhone人気はあるものの、IDC Japan が発表した2012年第4四半期のスマートフォン出荷台数に占める OS シェアでは Android が2期連続で iOS を上回りトップシェアを獲得しており、iPhone の牙城は Android 勢に抑え込まれている状況になっているのだ。今後、世界的な"iPhone 離れ"が日本のスマートフォンユーザーの比率を大きく変える可能性も否定できない。

では、改めて Android 端末が持つ魅力とは何なのだろうか。米国 PC Magazine のアナリストがまとめたところによると、それは「カスタマイズ性」と「Google サービスの使いやすさ」に集約される。

確かに、Apple がウェブページで語っているように、iPhone と多彩なアプリを活用すれば、ユーザーは「いろいろなことができる」のかもしれない。しかし、それは Android 端末にも言えることだ。Android 端末には、そこから更に「自分好みにできる」という自由が与えられる。例えば、ホーム画面に壁紙やウィジェットで自分の個性を表現したり、アプリの関連付けを自分がよく使うアプリにすることで操作を簡単にしたり、カスタマイズすることで"自分だけの1台"という所有感が満たされ、またスマートフォンによる生産性を最大化させることができるのだ。

一方、「GMail」「Google Maps」「Google Calender」「Picasa」「YouTube」などに代表される Google が提供する様々なクラウドサービスやツールを最も使いやすい形で利用できるのも、Android 端末の魅力のひとつ。Android 端末ではひとつの Google カウントを端末に登録すれば Google のアプリを個別のアカウント認証なしで使用、連携させることが可能で、iPhone で使用する場合に比べて、よりダイナミックに Google のサービスを仕事やライフスタイルで活用することができるようになる。

Android 端末が世の中に登場したとき、端末のスペックやソフトウェアのチューニングの完成度などで iPhone に劣り、史上シェアでは Apple の先行を許した。しかし、近年の Android 端末の完成度は素晴らしく、今年に入ってからは世界中の端末メーカーから iPhone のスペックを大きく凌駕し、高い完成度と独自のユーザー体験を搭載した端末を発表している。Android 端末は確実にスマートフォン市場における競争力を高めており、これらの端末の一部は日本市場にも導入されて販売現場での注目度も高まっている。

Apple が広告に見せた"らしくない「焦り」"、つまり日本国内のスマートフォン市場におけるマジョリティ・シフトが現実的になる日は、すぐそこまで来ているのかもしれない。