セキュリティベンダー F-Secure は、モバイルマルウェアに関する調査「Mobile Threat Report Q4 2012」を公表。Android スマートフォンを標的としたマルウェアの件数が劇的に増加していることを明らかにした。Android OS を標的としたモバイルマルウェアのシェアは2010年の時点では11%に過ぎなかったが、2012年には79%に到達。2012年の第4四半期に限定すれば、そのシェアは96%に達しているとしている。

FierceMobile Content はこの件を次のように伝えた。

「デジタルセキュリティ企業 F-Secure の報告により、Google によるオープンソース OS『Android』を標的としたマルウェアは2012年、モバイルデバイスに対する攻撃の79%を占めていたことがわかった。 F-Secure は、Android は圧倒的な数のマルウェア攻撃に曝されているが、これは同プラットフォームが急成長を見せていることと無縁ではないと説明している。2010年の時点では、Android を標的としたマルウェアは、わずか11%を占めるに過ぎなかった。一方、当時モバイル OS 市場で最も高いシェアを占めていた Symbian を標的としたマルウェアのシェアは、全体の62%に達していた」

 
モバイルマルウェアの96%は、Android OS を標的に
モバイル OS 別マルウェアシェアの推移(2010年―2012年)

ZDNet は、Android のモバイルマルウェアシェアが、2012年の第4四半期に急増した点を指摘している。

「Android のモバイルマルウェアシェアは、2012年第4四半期に急増し、96%に達した。一方、Symbian のシェアは、4%にまで減少している。Windows Mobile、BlackBerry、iPhone のシェアはどれも非常に低く、年間を通して大きな変化は見られなかった。Android のシェアが急増した理由としては、SMS サービスでコンテンツ料金を課金できる『プレミアム SMS』システムを悪用した『課金型マルウェア』の増加があげられている」

2012年モバイル OS 別モバイルマルウェアシェア
2012年モバイル OS 別モバイルマルウェアシェア

TechCrunch は、アタッカーによるマルウェア開発の動機に変化が見られることを伝えている。

「F-Secure は、悪意のあるハッカーがマルウェアを作成する目的が変化していると指摘している。数年前と比較して、個人情報ではなく、金銭を奪う目的で開発されたマルウェアが増加しているというのだ。これはなぜだろうか? 数年前はまだ、悪意のあるハッカーが、モバイルデバイスへの侵入方法を模索していた段階にあったためだと考えることはできるだろう。また、利用者によるモバイルデバイス利用動向の変化も、その理由として挙げられる。また、我々はモバイルデバイスを利用したオンライントランザクションを以前より頻繁に行うようになった。これが、金銭目的のマルウェア開発の動機となっている可能性はあるだろう」