今週、大きなニュースが飛び込んできた。米国 Mozilla が Firefox OS を搭載したスマートフォンの開発者向けプレビューを公開したのだ。

Mozilla の「Firefox OS」は、単なる「学術実験」に過ぎないのか?
Firefox OS 搭載スマートフォン

私の見たところ、Mozilla はファームウェアのレベルで、OpenHandsetAlliance の推進する Android スマートフォン向けの共通プラットフォームを利用しているようだ。おそらくは、Ubuntu も同じアプローチを取っているのではないだろうか。

気になるのはそのハードウェアの性能だ。我々はこれまでの経験から、スマートフォンの世界で雌雄を決するのは、ハードウェアだとわかっている。ソフトウェアベンダーは異議を唱えるかもしれないが、これは動かしようのない事実だ。

さて、私自身は Firefox OS の将来に楽観的なのだが、批判する人も多い。例えば、Ovum の上級アナリスト Nick Dillon 氏は次のように述べている。

「デスクトップでの Chrome OS がそうであったように、Firefox OX は興味深い『学術実験』ととらえることができる。現時点におけるモバイル Web 技術に何ができるのか、その限界を見極める実験だ。だが、Web に限定された Firefox OS では、モバイルアプリ開発へのアプローチに劇的な変化をもたらすことなどできないだろう。それに、すでに既存のスマートフォンプラットフォームも HTML 5 Web 技術を十分にサポートしている。これは、Web 技術の推進に、新たな別のプラットフォームなど必要ないことを意味している」

私自身は、Firefox OS が「学術実験」であるという考えには賛同できない。Mozilla はすでに非常に多くの携帯電話キャリアやハードウェアベンダーと提携を結んでいる。学術実験にこれだけ多くのパートナーが参加するだろうか?

Firefox OS はベイパーウェアではない。今回公開された開発者向けのプレビューを見ても分かる通り、Firefox OS は実在しており、来月にも出荷が開始される商品なのだ。たしかに、Mozilla Labs はこれまでも数多くの興味深いプロジェクトを立ち上げては放置し、自然消滅させてきた。これらは Mozilla による「学術実験」と呼んでもかまわないだろう。Firefox OS がまだ Boot2Gecko だった時代、それは「学術実験」だったかもしれない。だが、Firefox OS はもはやそうではないのだ。

Mozilla の Firefox OS は「ビジネス実践」であり、モバイル市場に真にオープンなプラットフォームに対する需要があるのかを見極める実験だ。

このビジョンを明確に打ち出せるかどうかは、Mozilla とそのパートナーにかかっている。だが、最終的には自由市場が Firefox OS の運命を決めることになるだろう。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。