トレンドマイクロでは、同社の公式ブログでユーザーのプライバシー情報を勝手に利用するアプリ、ユーザーの許諾を得ずに広告を強制表示するようなアプリを「エゴアプリ」の一部として定義し、ユーザーに注意を促している。

これらエゴアプリの増加する背景の一つには、広告配信のエコサイクルの実状があるという。広告配信業者は、アプリ内で広告を配信するための「Software Development Kit」(SDK)を配布している。アプリ開発者は、この SDK を自身の開発するアプリに組み込むことで広告をアプリ内に表示させ、広告のクリック数などに応じた対価を広告配信業者から得る。このサイクルの中で、アプリのユーザーは自身のプライバシー情報を対価として、無料または格安でアプリを利用している。

アプリは買ったほうが安全?―トレンドマイクロが無料アプリに潜む「エゴアプリ」に注意喚起
アプリと広告配信 SDK によるエコサイクル
ユーザーは無料でアプリを利用できるが、広告配信 SDK の中には、利用規約を明示しなかったり、ユーザーの許可を得ずにプライバシー情報を取得しているものも見受けられるという。

一方で、広告配信 SDK によるエコサイクルが、小規模開発者の収入源となっているケースや、有償アプリが広告表示機能を取り入れることで、無償アプリとしてリリースされるケースなど、プラス要素の面も考慮すべきだ、とトレンドマイクロはみている。

Google Play の「プライバシーリンク画面」とアプリ初回起動時に表示される「使用許諾契約書リンク画面」
Google Play の「プライバシーリンク画面」とアプリ初回起動時に表示される
「使用許諾契約書リンク画面」
ユーザーとしては、有益なエコサイクルが循環し続けるように、自らもアプリの機能や評判、開発者など、アプリの信頼性に関する情報を入手し、理解に努めることが必要だという。

また、開発者側でも、アプリの「利用規約」「プライバシーポリシー」「利用許諾画面」といった情報開示を行うべきだろう。