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なぜ iPhone 4S を買わないで、iPhone 5 の発売を待つべきなのか?

Mike Elgan
2011年10月26日 / 14:00
 
 
 
私は iPhone 4S を見損なっていた。以前、私は iPhone 4S は素晴らしいと述べた。これまでに作られた中で最高のスマートフォンになるとも。だが、実際には iPhone 4S は期待外れの製品だった。

そう、私は iPhone 4S にがっかりしている。

もしかしたら、このコラムのタイトルも間違いかもしれない。私は Apple が iPhone 5 で iPhone 4S の問題を正してくれるかどうか、実はかなり懐疑的になっている。iPhone 4S はそれほどまでに私の Apple に対する信頼を揺らがせた。

私の iPhone 4S に対しての予測は、過去のアップグレードで Apple が着実に性能を向上させてきたことがベースとなっていた。また、iPad の成功とそれを上回る iPad 2の成功はその裏付けとなった。

iPhone 4S は、Apple が2007年にオリジナルの iPhone を出荷開始して以来、最初の失敗作だ。私にとっては、iPhone 4S を所有し続ける理由はたったひとつしかない。Siri だ。

Apple のバーチャルアシスタント技術である Siri はまだまだ不完全なものだ。だが、欠点を補ってもあまる魅力にあふれている。残念なことに iPhone 4S の魅力はそれだけだった。

iPhone 4S の最大の問題は、10月4日の発表時に Apple が語ったことと現実の製品がずいぶんとかけ離れたものだったというところだ。まずは、それをまとめてみよう。

iPhone 4S のどこが問題なのか?

iPhone 4S は iPhone 4 よりは良い製品になるはずのものだった。仕様からも、新機能リストからもすべての面でiPhone 4 を上回り、さらに動作はより高速で使いやすくなる......はずだった。

だが、実際には iPhone 4S は、iPhone 4 よりも使いにくい部分が多い。

1. バッテリー寿命が(極端に)短い


客観的なデータは無いが、「体験的」なデータを紹介したい。iPhone 4S のバッテリーは iPhone 4 の半分程度しかもたない。私の経験では、充電なしでは1日ともたない。

これもまた科学的なデータは無いのだが、バッテリーの問題は主には iOS 5 によるものではないかと思える。私がそう思う理由は、妻が iPhone 4 を iOS 5 にアップグレードした途端、バッテリー寿命が短くなったからだ。

この理由のひとつはおそらく Siri だろう。Siri は使用している間は常にロードされ待機状態で動作しており、バッテリーを消費し続けている。

また、「Find My Freinds」と呼ばれる友人や家族に現在地を知らせる機能はコンスタントにネットワークにアクセスしているし、「iMessage」機能もメッセージをチェックするために常時アクセスを必要とする。

これらはすべて素晴らしい機能だ。だが、携帯電話の電源をいつもオンにしておけるというのはもっと大事ではないだろうか?バッテリーが切れてしまえばどれも全く利用できないのだから。

バッテリー寿命は、iPhone 4S ユーザーの最大の懸念となるだろう。

2. うんざりするようなカメラ

iPhone 4S のカメラは、あらゆる携帯電話に備えられたカメラの中で最高のものになるはずだった。実際、時にはそうだなと思えることもある。だがほとんどの場合はそうではなかった。

スペックだけ見れば素晴らしいカメラだ。F2.4の明るいレンズ、800万画素の解像度、高度な自動ホワイトバランス、優れた色精度、そして手ぶれ軽減機能(編集部注:Apple 日本語サイトの表記にあわせて「手ぶれ軽減」としてあります。Apple 英語サイトでの原文表記では「reduced motion blur(ブラー軽減)」となっています)。

この中で、手ぶれ(ブラー)軽減機能は完全な間違いだ。Apple はカメラが画像安定化機能を持っているためにそう言っているのだろうが、実際に使ってみるとこの機能は動作しているとは思えない。

よく晴れた日に屋外で動かない被写体を撮影すれば、iPhone 4S は素晴らしい写真を撮ってくれる。だが、少しでも暗い場所で動く被写体を撮影した場合、写真はぶれてしまって削除せざるを得ないだろう。

私が試した範囲では、iPhone 4S で撮影した写真はぶれのためにほとんど使い物にならなかった。動画を撮影した場合でも手ぶれ補正が効いているとは思えなかった。

全体的には iPhone 4 のカメラで撮影した方が良い写真が撮れることが多いようだ。

3. iPhone 4S の画面は黄色い

iPhone 4S の画面は、黄色が強調されすぎている。このため、青は緑がかって見えるし、結果として iPhone 4S の画面は見るに堪えないものとなっている。

これはブラックモデルのみの問題で、ホワイトモデルで問題ないという人がいた。

比較のため、iPhone 4とブラック/ホワイト両モデルの iPhone 4S を並べてみた。ホワイトモデルの画面は若干黄色味がかっている程度だが、ブラックモデルでは黄色過ぎだった。また、明らかに iPhone 4S よりも iPhone 4 の画面の方が美しかった。

新しいスマートフォンには退化ではなく進化を期待する。だが、iPhone 4S のブラックモデルでは、画面の品質は退化してると言わざるを得ない。

私は、自分のブラックモデルの iPhone 4S をホワイトモデルと交換してもらうつもりだ。

4. 新しいアプリのデザインが安っぽい


Apple はデザインセンスが上品なことで有名なはずだ。iPhone 4S、iPad、iMac、MacBook Air の工業デザインは、どれも息をのむほどに素晴らしい。

Apple Store もこの上なく美しくデザインされているし、Apple の web サイト apple.com も素晴らしい。

なのになぜ Apple はアプリでは木目調パネルやレザートリムを多用するようになったのだろう?

木目調ブームは、木製の本棚を模した iBooks アプリで始まった。Newsstand アプリもこれに倣った。

iOS 5では、レザートリムパネルがブームになっているようだ。iPad で提供された iCal もそうだったし、iOS 5 から提供開始された Find My Friends アプリもそうだ。まるで子供がサマーキャンプでクラフトキットを使って作ったような外見になっている。

なぜ iPhone 5 の発売を待つべきなのか?
Find My Friends

5. iCloud は複雑さと混乱を増やした

勘違いしないで欲しい。私は、すべてがクラウドの方向に向かうことには大賛成だ。iPhone で撮った写真が何の苦もなくクラウドに保存されてくれれば大助かりだ。わたしは、他の人たち同様、めんどうなことが嫌いだから。

残念なことに、iCloud は問題を解決する以上に、問題を引き起こしてしまう。少なくとも、iPhone ではそうだ。

どこから始めたらいいだろう?そうだ。私は iCloud の問題に Siri を使っているときに気付いた。Siri に私の妻や子供たちを教えたあと、

「Tell my wife I'll be 10 minutes late.(妻に10分遅れると伝えてくれ)」

と頼んだ。だが、Siri はこう答えた。

「I don't know who your wife is. In fact, I don't know who you are.(あなたの奥さんを存じ上げませんし、そもそもあなたが誰だかわかりません)」

これは私が Google の Gmail などのサービスと同期していたため起こった問題だった。Siri に家族や知人を覚えさせるときには、iCloud を通じて同期しなければならなかったのだ。

Apple のサービスだけを利用している人には iCloud との同期は問題にはならないだろう。だが、Google のサービスを利用している人には、iCloud との連携は頭痛の種となる。

個人的には、iCloud が使い物になるのかどうかにも懐疑的だ。私は先日、iMac 上で Pages アプリを使って何時間もかけてコラムを書いた。だが、私がそれを送信しようとした矢先、Pages アプリが突然消えてなくなった。

クラッシュしたとかではない。ただ、突然消えたのだ。

自分が書いたコラムを探してみたがやはり消えていた。iCloud 内にも保存されていなかった。私は、コラムをまた一から書き直さなければいけなかったのだ。

これで私は iCloud に懐疑的となった。友人はアドバイスをくれる。もっとちゃんと設定しろと。問題が起きたときのトラブルシューティングも教えてくれた。そうすれば、iClooud は完璧に動作すると。

だけど、それは私が望むクラウドではない。私は、クラウドを使うことで楽をしたいのだから。

6.Siri の信頼性がまだ低い

Siri の問題点を指摘する前に、私は Siri が大好きだと言わせて欲しい。Siri は、iPhone 4S の唯一最高の機能で、それだけで iPhone 4S を買うに値するものだ。

事実、私の iPhone 4S とのやりとりの80%は Siri を通じたものとなっている。Eメールの送信、カレンダーの確認、天気予報、クッキングタイマーや目覚ましの設定、それにそのときどきに思いついた疑問など、すべて Siri に聞いたり頼んだりしている。

問題は、Siri は現状、Apple が言うとおりのものだということだ。Apple は、Siri を「未完成のベータ版」だと言った。Siri は自然言語の認識性の高さで有名ではあるが、認識できないケースも多々ある。簡単な質問であっても誤認識することが多いし、理解できても、正しい行動につながらないことがある。

Siri のもうひとつの問題は、Apple のサーバーがオーバーロードしやすいことだ。時に Siri は、サーバーにつながりませんとだけ答えることがある。

結論

発売開始の朝から iPhone 4S と暮らしてみた結論は、私のようにどうしても Siri を試したいのでなければ買わない方が良いということだ。

私は iPhone 4S の失敗自体はそれほど心配していない。それよりも、Apple から連戦連勝をつづけてきたその能力が喪失してしまったのではないか、Apple 製品のデザインとエンジニアリングが正しい方向に向かっているのか、を心配している。

おそらくは、Apple にはウォール街の連中を黙らせるために、未完成の状態で出荷することを選択したのだろう。また、未完成のバーチャルアシスタントを主要なセールスポイントとして押し、利用者がこの機能を気に入ってくれるかどうかを試したかったのかもしれない。

私はただ、iPhone 5が手放しで誰に対しても勧められる製品になることを願うばかりだ。
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