ウクライナの首都キーウで創業し、現在は米国カリフォルニア州に本拠をおく電動バイクメーカーDelfastが最新モデル「Delfast California」を開発。近日中にIndiegogoでの先行予約販売を開始すると発表しました。


「Delfast California」のデザインは、これまでのDelfastによる電動バイクとは大きく異なっています。これはなぜでしょうか？Delfastは「Delfast California」誕生の経緯について、次のように説明しています。


「Delfast Californiaのデザインは、ウクライナの気概と決意を背景に、ロサンゼルスで誕生しました。

2022年2月、ロシアはウクライナへのいわれのない侵攻を開始しました。この戦争が勃発したとき、われわれのデザイナーの一人は、新本社見学のためロサンゼルスを訪れていたのです。戦争で破壊された母国の外で身動きできず、助けることができないと感じたとき、われわれはどうすべきでしょうか？デザイナーは従来とは異なるeBikeをデザインしようと考え、カリフォルニアのチームと、激しい爆撃を受けているキーウで働く30人の従業員の助けを借りて、これまで以上の通勤用eBikeをデザインしたのです。

Delfast Californiaは、知的でパワフルで美しいeBikeというだけでなく、米国の手助けを得て作られた、ウクライナの抵抗のシンボルです」


パワーユニットにはBafang製モーターを採用。出力は750Wと従来モデル（定格出力3000W）に比べてかなり控えめではありますが、利用目的が通勤や街乗りであればこれで十分にこと足りるでしょう。とはいえこのモーターは160Nmのトルクにより、0-45km/h加速でわずか5秒を達成してもいます。


Delfastの従来モデルとのもう一つの大きな違いはミッドモーターを採用した点。ハブモーターと比較して前後重量バランスが良く、ハンドリングが快適になっているそう。またバッテリーもほぼ同じ場所に設置されたことで、重量のあるものが電動バイク中心下部に集まって、マスの集中が実現しているそうです。


バッテリーをフル充電して走行できる距離は約160km。以前のモデルの約320kmに比べると控えめな数字になってはいますが、これも通勤目的ならば十分。また、充電に必要な時間は以前の約6時間から約4時間に短縮され、より毎日の利用に適したスペックとされています。


従来モデル同様、スマートフォンアプリによるコントロールが可能に。アプリ画面では現在の走行速度や走行距離、電池残量などの表示ができるほか、バイクのロック・アンロックも可能になっています。


カラーはブラック、ホワイト、イエロー、レッド、ブルーの5色展開。利用シーンに合わせてセレクトできます。


Indiegogoでの先行予約販売は10月下旬に開始され、2023年6月に出荷が開始されます。また、「Delfast California」の収益の一部は、ウクライナのレジスタンスに役立てられるとされています。