バイク用のパワステEPSをヤマハが開発

ヤマハ発動機は、バイク用のパワーステアリングシステム「Electric Power Steering(EPS)」を開発した。低速ではクルマのパワステのように機能してステアリング操作をアシストし、高速ではステアリングダンパーとして機能してステアリングの不要な動きを抑え込み、ライダーの疲労を軽減する。

バイク用のパワステをヤマハが開発

ステアリングダンパーは標準装備されているバイクも多く、目新しい機能とは言えない。だがヤマハの「EPS」によるステアリングダンパー機能はより軽量で、よりナチュラルな操作感をライダーに提供できるという。


パワステ機能は、特にオフロード走行でその力を発揮するだろう。非舗装路では路面のギャップなどにハンドルを取られることも多いが、オフロードバイクは幅広なハンドルを装備することでこれに対応している。だが幅広ハンドルにはオフロード走行中に周囲の障害物に引っかかってしまうというリスクも。ヤマハの「EPS」を装備すればハンドル幅を最適化しつつ、オフロードでの安定したハンドリングを実現できる。

「EPS」の主な特長は次の通り。

磁歪式トルクセンサーを採用

トルクの検出には、電動アシスト自転車で実績のある磁歪式トルクセンサーを採用。ライダーにとって自然な制御を実現する。

バイク用のパワステEPSをヤマハが開発

小型・軽量のアクチュエーターを開発

小型・軽量のアクチュエーター(電気信号を物理的運動に変換する駆動装置)を開発。重量増を最小限に留めるだけでなく、様々な二輪車製品にも展開可能とした。

ヤマハは2022年全日本モトクロス選手権シリーズにEPSを搭載した「YZ450FM」「YZ250F」を投入。モトクロス競技のトップカテゴリーならではの過酷な使用環境の中で、開発を加速する各種データを取得するとしている。