トヨタ 新型「ランドクルーザー」発売

トヨタは、新型ランドクルーザーを8月2日に発売した。「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」であるランクルの信頼性・耐久性・悪路走破性を進化させている。

トヨタ 新型「ランドクルーザー」発売

開発テーマは「信頼性・耐久性・悪路走破性は進化させつつ継承」「世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走りを実現」の2つ。これらを実現するため、TNGAの考えに基づくGA-Fプラットフォームを新採用している。


トヨタ 新型「ランドクルーザー」発売 

GA-Fプラットフォームの採用

ボディ・フレーム

ラダーフレームを継承しつつ刷新。最新の溶接技術の活用等により、高剛性(従来型比+20%)かつ軽量なフレームとした。衝突安全性能、静粛性、走りの質を向上させている。

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ボディでは、ボンネット、ルーフ、全ドアパネルをアルミニウム化したほか、高張力鋼板の採用を拡大している。またパワートレーンの搭載位置を車両後方に70mm、下方に28mm移動した。

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これらにより車両として約200kgの大幅な軽量化、低重心化、前後重量配分の改善を実現。ドライビングポジションの改善とも相まって、ドライバーの意思に沿う走りに貢献している。

サスペンション

プラットフォームの刷新に伴い、ハイマウント・ダブルウィッシュボーン式(フロント)とトレーリングリンク車軸式(リヤ)のサスペンションを新開発した。特にリヤサスペンションについてはショックアブソーバーの配置を最適化し、乗り心地と操縦安定性を向上している。

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また、悪路走破性向上のため、ホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)も向上させた。

路面状況や運転操作に応じてショックアブソーバーの減衰力を4輪独立で制御するAVSには、新たにリニアソレノイドタイプを採用。操縦安定性と乗り心地の両立を図った(ZX、GR SPORTに標準装備)。

電子制御装備

・ 操舵アクチュエーター付パワーステアリング
油圧式パワステに電動式の操舵アクチュエーターを組み合わせた。これにより、「レーントレーシングアシスト」などの操舵支援機能を追加することが可能に。また、悪路走行時のショック(キックバック)の低減や、よりすっきりしたステアリングフィールなども実現している(ZX、GR SPORT、VXに標準装備)。

・ 電子制御ブレーキシステム
ブレーキペダルの操作量をセンサーで検出し、最適な制動力を油圧ブレーキで創出することでよりリニアな制動特性を得られる電子制御ブレーキシステムを採用している(ZX、GR SPORT、VXに標準装備)。

・ マルチテレインモニター
車両周囲の状況確認をフロント・サイド左右・リヤに搭載した4つのカメラでサポートするシステム。ドライバーの死角になりやすい車両周辺の路面状況を確認できる。

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アンダーフロアビューを表示することも可能。手前で撮影された過去の映像に、現在の車両やタイヤ位置を示す線を合成することで、車両下の状態や前輪の位置が確認できる。

さらに、車両を透過して後輪周辺をクローズアップして大きく表示する新ビューを追加。タイヤ付近の状況や障害物との距離感を把握でき、スタックや行き止まりからの脱出に力を発揮する(GXを除く全車に、T-Connect SDナビゲーションシステムとセットでオプション設定)。


オフロード表示機能

オフロード情報表示画面を新設。傾斜計、デフロックのオン/オフ、アクセル・ブレーキワークなどを大画面に表示することで車両の状態を直感的に把握できる。

パワートレイン

3.5L V6ツインターボ ガソリンエンジン

最高出力305kW(415PS)、最大トルク650Nmを発生する3.5L V型6気筒ツインターボガソリンエンジンを新開発。マルチホール直噴インジェクタ付D-4STの採用やロングストローク化、バルブ挟角の最適配置による高速燃焼と高効率ツインターボが力強い低速トルクと優れた過給レスポンスを発生する。

3.3L V6ツインターボ ディーゼルエンジン

最高出力227kW(309PS)、最大トルク700Nmを発生。可変ノズル付2ウェイツインターボにより、低速域ではシングルターボの高レスポンスによる力強い加速を、高速域ではツインターボの大吸気量によるのびやかな加速をドライバーに提供する。

Direct Shift-10AT

発進時を除くほぼ全域でロックアップを作動させ、ダイレクトなフィーリングを実現。また、10速化により、ギヤステップのクロス化、全体のギヤレシオのワイドレンジ化を実現し、リズミカルで心地の良い走りのリズムと、高速燃費の向上、発進加速・オフロード性能の向上を同時に果たす。


パッケージ&エクステリア&インテリア

パッケージ

全長やホイールベースなどボディサイズは従来型を維持した。また、対地障害角(アプローチアングル、デパーチャーアングル、ランプブレークアングル)も変更せずに、高いオフロード走破性を維持している。

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室内ではフロント着座位置を後方に移動し、さらにセカンド・サードシート構造・配置を見直すことで、居住性・荷室容量を向上させた。

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特に、サードシートはフロア格納式とすることで、荷物をより積みやすくしている。

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エクステリア

ラジエーターグリルをヘッドランプと共に高い位置に配置。前後バンパーの下部も障害物をいなすような造形とするなど、オフロード走行時の機能性を重視したデザインとした。

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エンジンフードには大きな凹みを設け、衝突安全性能と前方視界の両立を図っている。また、外板色として「プレシャスホワイトパール」を新設定した(ZX、GR SPORTにオプション)。

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インテリア

インストルメントパネル上部は水平基調で、過酷な路面変化の中でも車両姿勢を把握しやすい形状とした。また、過酷な路面状況下でも車両状況が把握しやすいよう、スピード・エンジン回転・燃料・水温・油圧・電圧が直感的に視認できる、6針式のメーターを採用している。

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ドライブモードセレクト、マルチテレインセレクト、ダウンヒルアシストコントロール、クロールコントロールのモードセレクトを一つのダイヤルに統合し、モニターを見ながら操作できる最適な位置に配置した。

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各種スイッチ類は、走行・駆動系、オーディオ系、空調系など機能ごとに集約して配置。悪路走行時でも直感的な操作ができるようにレイアウトしている。

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GR SPORT車両概要

GR SPORTの開発テーマは、「モータースポーツを起点にしたもっといいクルマづくり」。ダカールラリーに参戦するドライバーからのフィードバックを車両開発に生かし、過酷な運転環境でも安心して運転しやすく、疲れないクルマを目指して開発された。

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足回り

足回りでは、電子制御でスタビライザー効果を変化させるE-KDSSを採用している。これは市街地での走行安定性とオフロードの走破性を両立させるサスペンション制御システムで、前後のスタビライザーを独立して自動で電子制御し、路面状況や前後輪それぞれの状況に応じてより細かくスタビライザー効果を変化させる。

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E-KDSSと合わせてばね定数やAVSも最適化。優れた操縦安定性と共に、サスペンションストロークを大きく伸ばし、これまでのランドクルーザー史上、最長のホイールアーティキュレーションを実現した。

電動デフロック(フロント)

GR SPORTには、リヤに加えてフロントにも電動デフロックを搭載。様々な悪路環境において、より優れた走破性を発揮する。

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GR SPORTのその他の専用装備は次の通り。

エクステリア

・ 専用ラジエーターグリル
・ 専用フロントバンパー
・ 専用リヤバンパー
・ 専用ホイールアーチモール(ブラック)
・ リヤトヨタエンブレム(アクリル+ブラック)
・ 専用リヤマッドガード
・ 18インチアルミホイール(マットグレー塗装)
・ 専用エンブレム(フロント・サイド・リヤ)
・ 専用バックドア下端デカール
・ 専用ロッカーモール(ブラック)
・ 専用車名エンブレム(ブラック塗装)
・ アウトサイドドアハンドル(ブラック塗装)
・ ドアミラー(ブラック塗装)

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インテリア

・ 専用本革巻きステアリングホイール(切削カーボン調加飾・GRエンブレム付)
・ 専用オープニング画面(T-Connectナビ装着時)
・ 専用フロントシート(GRエンブレム付)
・ インテリア加飾(切削カーボン調パネル)
・ 内装色 : GR専用ブラック/GR専用ブラック&ダークレッド
・ 専用スマートキー(GRエンブレム付)

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新型「ランドクルーザー」の価格は次の通り。

トヨタ 新型「ランドクルーザー」発売 
ガソリン車価格表

トヨタ 新型「ランドクルーザー」発売 
ディーゼル車価格表