ミドリムシで空を飛ぶ!HondaJetでバイオジェット燃料「サステオ」が選択可能に

ユーグレナは、千葉功太郎氏らが共同所有し、Japan Biz Aviation(JBA)が運航管理を行うプライベートジェット機「HondaJet Elite」で、ユーグレナのバイオ燃料「サステオ」を使用したフライトを実施した。2021年秋にサービス開始を予定している「HondaJet Elite」の一般向けチャーターフライトでは、顧客が申込時に「サステオ」の使用を選択可能になるとしている。

サステオとは?

「サステオ」という製品名は「サステナブルなオイル」に由来。軽油の代替となる「次世代バイオディーゼル燃料」やジェット燃料の代替となる「バイオジェット燃料(SAF)」等が製造・販売されている。


原料は使用済み食用油と、微細藻類ユーグレナ(ミドリムシ)等の微細藻類。従来のバイオ燃料はトウモロコシやサトウキビ等の作物を主な原料としているため、食料との競合や、森林破壊にともなう温室効果ガスの増加といった問題があった。だが、「サステオ」ではそのような問題を起こさない、持続可能性に優れた燃料を目指している。

「サステオ」は、燃料として燃焼される際にはCO2を排出するが、使用済み食用油の原材料である植物も、微細藻類ユーグレナも、成長過程では光合成によってCO2を吸収する。このため、燃料を使用した際のCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されている。

「HondaJet Elite」でのフライト

今回実施されたのは、「サステオ」ジェット燃料を使用した民間航空機によるフライトとしては、世界初となるもの。2021年6月29日11時に鹿児島空港を離陸し、約90分間の飛行を経て羽田空港に着陸した。

一般向けチャーターフライト

この機体の共同所有者、JBA、およびユーグレナは、「HondaJet Elite」の一般向けチャーターフライトをサービス開始を、2021年秋に予定している。このサービスでは、顧客が申込時に「サステオ」の使用をオプションとして選択可能になる。

この一般向けチャーターフライトでは、初年度は年12回程度の利用を見込んでおり、すべての顧客が「サステオ」を選択した場合でも十分に供給できる体制を整えているという。

「サステオ」を使用した一般向けチャーター機に関する情報は、ユーグレナの公式Webサイト内に開設される特設ページに掲載される予定。