ホンダエアクラフトカンパニー(Honda Aircraft Company:HACI)は、小型ビジネスジェット機「HondaJet」のロシアにおける型式証明を取得し、ロシアでの初号機の運用を開始した。

HondaJet ロシアでの初号機の運用開始
ロシアに到着したHondaJet

「HondaJet」は他のビジネスジェット機とは異なり、主翼上面にエンジンを配置しているのが特徴。胴体にエンジン支持構造を必要としないため、内部スペースを最大限利用でき、クラストップの広い客室と大容量の荷物室を実現している。


HondaJet ロシアでの初号機の運用開始
主翼上面にエンジンを配置

HondaJet ロシアでの初号機の運用開始
クラストップの広い客室と大容量の荷物室を実現

今回、HACIが取得した型式証明は、ロシアにおける管轄官庁であるロシア民間航空局(Federal Air Transport Agency:FATA)が定める強度、性能、安全性、機能および信頼性などに関する基準を「HondaJet」が満たしていることを証明するもの。「HondaJet」はすでに米国、欧州、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、パナマ、インド、日本、カナダ、トルコ、中国、パキスタンで型式証明を取得しており、ロシアでの取得は13番目となる。また、HACIは今月からロシアでの初号機の運用を開始した。

HACI社長である藤野道格氏は今回の型式証明取得について次のようにコメントしている。

「ロシアの型式証明を取得し、HondaJetの運用が開始されたことを、とてもうれしく思います。クラストップの性能を誇るHondaJetは、ロシア国内の都市間移動やロシアと欧州各主要都市間の移動に適しており、この地域において、より効率的かつ安全な移動手段となるでしょう。今後HondaJetでビジネスジェット市場をさらに拡大していきたいと思います」

HACIはまた、1月4日には新ハンガーの建設を完了し、稼働を開始した。新ハンガーは、HondaJet Eliteの主翼の組み立てと各種スペアパーツなどの格納を目的として、米国ノースカロライナ州 グリーンズボロ市のピードモント トライアド国際空港に隣接する本社敷地内に建設された。

HondaJet ロシアでの初号機の運用開始
新ハンガー内観

新ハンガーの延床面積は約7,720平方メートル、投資額は2,430万ドル(約25億円)。2019年7月末に現地で鍬入れ式を行い、昨年9月に建設が完了した。

HondaJet ロシアでの初号機の運用開始
新ハンガー外観