ゲーミングPCのイメージ

PC市場全体の販売が伸び悩むなかでも、ゲーミングPC分野は高い成長率を示している。2017年1~11月の集計では販売数量で前年比39%増、販売金額で前年比46%増となった。GfKジャパンが調査結果をまとめた。

PUBGにWarframe、ARK。スマートフォン向けソーシャルゲームほどでないにせよ、今やPCゲームの話題がインターネットで盛り上がらない日はないだろう。


そして高品質なゲームを快適に遊ぶためには、高性能な機器が必要だ。GfKジャパンによると、ゲーミングPCの平均価格が16万円弱(税別)と一般のPCより約5割高いが、グラフィックスや処理速度といった性能で支持を集める。

さらに周辺機器も元気だ。ゲーム用ヘッドセット、キーボード、マウスの市場規模は年々拡大しており、2017年1~11月は数量で前年比29%増、金額前年比41%増となった。

GfK ジャパンによると、ゲーム用モデルは一般モデルより単価が高く金額規模への貢献が大きい。一般モデルを含むキーボード、マウス、ヘッドセットの市場全体におけるゲーム用モデルの構成比は数量で7%、金額で10%に達した。

PCを含むこうしたゲーム用機器の成長の背景には、ゲームを運動競技のように楽しむ「e-sports(eスポーツ)」の盛り上がりがある、とGfKジャパンは分析する。

eスポーツは、欧米やほかのアジア諸国と比べ日本では浸透しているとは言えないが、2022年に開催される「アジア競技大会」で正式なメダル種目に採用予定など注目を集めつつある。

なお、GfKジャパンは言及していないが、米国のValveによるゲーム配信アプリケーション「Steam(スチーム)」などの国内普及が年々進み、PC向けの高品質な新作ゲームが手軽に購入できる環境が整ったことも無関係ではないと見られる。