ビール腹をリアルに再現した「DadBag」。英国ロンドン在住のAlbert Pukiesさんがデザインしたこのウエストポーチは今年の9月頃、ネット上で話題となりました。
(画像はAlbert PukiesさんのWebサイトから)
その「DadBag」、海外の通販サイトではすでに販売されています。ネット上の写真ではとてもリアルに見えたこの商品。実物ではどの程度ビール腹を再現できているのでしょうか?実際に購入して、検証してみました。
■実物は、いまひとつ…。
Albert Pukiesさんが公式Webサイトにアップした画像では、とてもリアルなビール腹に見えたこのポーチ。実物もプリント部分だけを見れば、それほど悪くはありません。プリント自体はリアルです
でも、実際に装着すると「ファスナー」とか「裏地」とか「ベルト」が見えてしまい、それらが“本物のビール腹”感を削いでいます。これらがなければ「ビール腹をむき出しにして歩いている人」にも見えたのかもしれませんが、実際には「おかしなポーチを身に着けて歩いている人」にしか見えません。
話はいきなり飛んでしまいますが、シンガポールのホテル「マリーナベイサンズ」をご存知でしょうか?空中に浮かんでいる気分を味わえる、天空プールで有名なホテルです。
水面と景色がひとつになっています
あの天空プールの秘密は、プールの水とシンガポールの景色に境目がない点。もしコンクリートの壁が見えてしまえば、あのワクワク感はそがれてしまうはずです。
「DadBag」も同じ。お腹とビール腹プリントがシームレスにつながっていれば実現されていたであろうワクワク感を、黒いファスナーや茶色い裏地が削いでしまっています。またも話が飛んでしまいますが、スマートフォンがどれもベゼルレスに向かっている理由が少しわかった気がしました。
こんな風にはなかなか…。
■ではどう使う?
◆自転車通勤に
「DadBag」の外見クオリティはちょっと低め。とはいえ、せっかく買ったのだから何かに活かしたいですよね。この商品の活用方法を考えてみましょう。「DadBag」の収納可能容量はかなり多め。スマートフォンやサングラスケースなどを入れても余裕があります。自転車通勤をしている人が「DadBag」を腰に巻けば、仕事に必要なもの、ほとんどを入れてオフィスに向かえるでしょう。
装着位置は基本は腹方向。でも、つっかえて走行がきつい、なんて場合には背中に回したり、肩からたすきにかけても良いかもしれません。
◆おやじ好き(枯れ専)女子にも
世間には、「おやじ好き(枯れ専)女子」という人種も存在するのだそう。そして彼女らはぽっちゃりまたはでっぷりのおなかを触ると、安心するのだそうです。そんなおやじ女子にも「DadBag」は(おそらく)ぴったり。これを装着すれば、いつでもどんなときでも、おやじのお腹にアクセスできます。
◆海外旅行に
もしかしたら、「DadBag」は海外旅行でも役に立つかもしれません。海外では、訪問先によっては、スリのリスクの高い場所が存在します。ズボンの後ろポケットなどに財布やパスポートを突っ込んで歩いていると、気が付いたらスラれていたなんてことも。そんな場所で「DadBag」を使えば、スリのリスクを低減できる気がします。スリは人の注意が向いていないところを狙うもの。でも「DadBag」を装着しておけば、自然に周囲の人たちの目が腹に集中します。この状態で手を伸ばして中の貴重品を盗もうというスリは、ちょっといないのではないでしょうか?
スリも、裸足で逃げ出します
「DadBag」は先に述べた通り意外と大容量なため、パスポート、財布のほか、スマートフォンやヘッドフォン、それにお気に入りのDVDなども入れて持ち運べます。
ヘッドフォン、スマートフォン、そして水曜どうでしょうも!
■お値段、リーズナブルです
こんなに便利な「DadBag」は、中国の通販サイトGearBestなどで手に入ります。「話題の商品なので、プレミアがついているのでは?」と心配する人も多いかもしれませんが、実際には7.39ドル(約840円)と手軽な価格で入手可能。送料も無料です。でも、到着までは3~4週間程度かかる点は覚悟で発注してください。ただしこのウエストポーチ。家に置いておくと、家族にすごく嫌がれます。オフィスでも、もらってくれる人はまず見つからないでしょう。興味本位で買うと、処分に困ります。購入は自己責任で。