日清がトイレに設置する「音姫」にインスパイアされた「音彦」を開発

日清食品が「音彦(おとひこ)」の予約受付を10月23日に開始した。麺をすする際に発生するずるずるという音を、別の音をかぶせることでカモフラージュするフォーク。トイレに設置される「音姫」に着想を得て開発がスタートしたという。

麺すすり音カモフラージュ機能搭載フォーク
ずるずる音をカモフラージュするフォーク「音彦」
1970年代に人気だったフォークグループN.S.Pの「天野音彦」氏とは無関係…なはず

東京オリンピックに向けて訪日観光客の増加は続いているが、海外の人の中には、すすり音で気分が悪くなってしまう人も多い。そこは日本の文化と思って慣れて欲しいものだが、子どもの頃から「すすっては、絶対にダメ」と躾けられてきた人には、厳しいお願いとなる。


麺をすするずるずる音
麺をすする際のずるずる音は、

麺をすする際のずるずる音は、海外の人には耐えられないことも
海外の人には耐えられないことも

「音彦」では、内蔵マイクが麺のすすり音を感知。Bluetooth経由でスマートフォンアプリにその旨を通知する。すると、アプリからは麺のすすり音を心地よいものにカモフラージュする音が流れるという仕組みだ。内蔵マイクは高感度で、どんなかすかな麺すすり音も逃さずに感知するという。どのような音なのかは、次の動画で体感いただきたい。

日清がトイレに設置する「音姫」にインスパイアされた「音彦」を開発
「音彦」では、内蔵マイクが麺のすすり音を感知すると、
Bluettoth経由でスマートフォンアプリにその旨を通知

日清がトイレに設置する「音姫」にインスパイアされた「音彦」を開発
すると、スマートフォンアプリがカモフラージュ音をスピーカーから出力する


カモフラージュ音を生み出したサウンドプロデューサーは、音楽作家の清川進也氏。同氏は麺すすり音を約5,000回聞き続け、「麺すすり音はジェット音に近い」という結論に達したという。そのジェット音(と言っても過言ではない麺すすり音)に対し、近い種類の残響音をかぶせることで、「何かがはじまりそうな愉快な音」になることを発見。「音彦」のカモフラージュ音を完成させた。

-日清がトイレに設置する「音姫」にインスパイアされた「音彦」を開発
サウンドプロデューサー清川進也氏
麺すすり音を約5,000回聞き続けた

「音彦」を利用することで、これまで一部の人には不快に感じられていた麺すすり音が、誰にとっても楽しい音にトランスフォームされる。

希望小売価格は1万4,800円(消費税込み)。日清食品グループ オンラインストアで2017年10月23日から予約販売を受け付けている。「音彦」の開発にあたってはクラウドファンディングの手法を採用しており、予約数が12月15日までに5,000個に達した場合にのみ販売される。発売日は予約数達成時点から3か月後の予定。