トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」

トヨタは燃料電池自動車(FCV)のコンセプトカー「Fine-Comfort Ride」を公表した。水素をエネルギー源とする大電力量を活かし、「プレミアムサルーンの新しいかたち」として提案する。

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
トヨタによるFCVのコンセプトカー「Fine-Comfort Ride」

FCVのメリットはCO2や環境負荷物質を排出しない環境性能と、3分程度の水素充填で走行できる利便性にある。だがトヨタは「Fine-Comfort Ride」により、FCVの更なる可能性を追求している。


エクステリアでは、車両の前方から中央にかけては広がりを持たせ、後部にかけて絞り込んだダイヤモンド型キャビンを採用。2列目シートの空間と空力性能を最大化した。

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
エクステリアでは、後部にかけて絞り込んだダイヤモンド型キャビンを採用

インホイールモーターを採用。これにより、タイヤをボディの四隅に配置可能となり、高い走行安定性を実現した。また、ボディー下はカバーで覆い、プレミアムサルーンの名にふさわしい静粛性を獲得している。

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
インホイールモーターを採用し、ホイールを四隅に配置した

インテリアのテーマは、「Wearing Comforts(快適な空間に包まれる)」。単に移動するための「乗り物」ではなく、移動以外の価値を提供する将来のモビリティを具現化した。

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
移動以外の価値を提供する将来のモビリティを具現化

シートはこれまでになく、自由に調整可能なものとした。シートレイアウトも多彩なものとなっている。

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
シートはこれまでになく、自由に調整可能

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
シートレイアウトも多彩

エージェント機能やタッチディスプレイを搭載し、乗員が自由に情報にアクセスできるようにした。多彩なシートアレンジと組み合わせれば、乗員は一人で情報/コンテンツを楽しむことも、他の乗員と情報を共有してコミュニケーションを取ることもできる。

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
車内会議も可能?

走行性能にもぬかりはない。水素をエネルギー源とする大電力量を活かし、約1,000km(JC08モード)の航続距離を実現した。水素ステーションがまだあまり多くはない状況では、これはうれしい仕様だ。

トヨタの水素自動車「Fine-Comfort Ride」
東京から九州くらいまで走行できる

全長4,830x全幅1,950x全高1,650ミリ。ホイールベースは3,45ミリで、乗車定員は6人。

トヨタは「Fine-Comfort Ride」を、東京モーターショー2017に出展する。