アストンマーティンの潜水艇製造プロジェクト「プロジェクトネプチューン」

アストンマーティンは、米国トライトン サブマリーンズと共同で潜水艇を開発・製造する「プロジェクト ネプチューン」をスタートさせた。アストンマーティンブランドを新たな分野へと広げるプロジェクト。

今回アストンマーティンが提携先に選んだトライトンは海洋研究者や探検家、そしてヨット愛好家向けの潜水艇を製造する米国のメーカー。高い安全性と操舵性で定評がある。


トライトンの潜水艇
参考画像:トライトンの潜水艇

「プロジェクト ネプチューン」とは、このトライトンの高い技術と、アストンマーティンのデザインの融合を目指すプロジェクト。トライトンの3人乗り潜水艇をベースに、アストンマーティンらしいデザインを持つ、富裕層向けの高級潜水艇を製造するものだ。

アストンマーティンの潜水艇製造プロジェクト「プロジェクトネプチューン」

アストンマーティンの執行副社長であり、チーフクリエイティブオフィサーであるマレク・ライクマン氏とそのチームは、トライトンの潜水艇を、美しいプロポーションを持つ魅力的な乗り物に作り替えようとしている。マレク・ライクマン氏はこの潜水艇のデザインにあたり、ヴァルキリーをデザインしたときと同じ情熱を持って取り組んでいると述べている。

ヴァルキリー アストンマーティン
参考画像:アストンマーティン 「ヴァルキリー」

さて、では、なぜアストンマーティンは潜水艇を製造しているのだろうか?

英国BBCの人気自動車番組『トップ・ギア』は、アストンマーティンが潜水艇分野に進出した理由を、富裕層の更なる取り込みだと推測している。例えばブガッティシロンを購入するような人は平均的に、『64台の車、3台のジェット機、3台のヘリコプター、そして1台のヨットを所有』しており、アストンマーティンの自動車オーナーに潜水艇を売り込むことで、1顧客あたりの売り上げ増加が見込めるとしている。

この推測が正しいのかはわからない。だが従来、潜水性や安全性、操舵性などが重視されてきた潜水艇という分野においては、“ゴージャスなルックスを持つ高級潜水艇”という概念は、今までにない新しいものといえるのは間違いないだろう。高級潜水艇を持つのがステータスという時代が来るのかもしれない。