中東のドバイで「空飛ぶタクシー」の実験が始まる。ドイツのVolocopter(ボロコプター)が開発した人が乗れるドローン(ロボット航空機)を使う。
First ever public demonstration of an urban air taxi. So proud of our team who achieved this! #volocopter #urbanairtaxi #vtol https://t.co/KanNtmBnXM
— Volocopter (@volocopter) 2017年9月25日
ボロコプターが砂漠の都に導入した「2X」は2人乗りのヘリコプター型で、18枚のローター(回転翼)を9個の独立したバッテリーで動かす。無数のICチップを搭載し、自動で姿勢を制御して飛び続けるのはもっと小さなドローンと同じ。
主にジョイスティックで操縦するが、パイロットが手を離しても安定して空中に留まり、さらに一定の地域では人の手を借りず自動飛行することも可能。遠隔操縦にも対応している。最高100kmで飛行し、バッテリーでの航続距離は最長27km、航続時間は最長27分だ。
ドバイ政府の道路交通局(RTA)から認可を得ており、今後5年間にわたって実験を行う。寒暖の差が激しい土地だが、むしろ極端な気候条件で性能を試すという意味で世界で初めて導入を決めた。今後はほかの大都市にも広げていく考えだ。
日本でもトヨタグループが支援する団体が、ドローンをもとにした「空飛ぶクルマ」を開発し、2020年の東京オリッピックで聖火点灯を計画しているが、ドローンが従来の役割を超えて有人の「乗り物」として活躍する時代が徐々に近づいている。