ブルーボトルコーヒー

スイスNestle(ネスレ)が米国Blue Bottle Coffee(ブルーボトル)の買収を発表したことで、インターネット上では複雑な反応が生じている。どちらも日本にファンが多いが、文化は異なるためだ。

ネスレといえばインスタントコーヒーやお菓子などを数多く展開し、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでも買える誰にでも身近なブランドとして暮らしを彩る。


他方ブルーボトルはハンドドリップにこだわったコーヒーを出す「サードウェーブ」コーヒーとしてごく一部の都市で営業しており、誰にでも身近とは言えない。とはいえ全体の店舗数は2016年末の29店舗から2017年には55店舗へ増える見通しで、拡大路線にはある。

ネスレは傘下に収めたブルーボトルをどのように生かす考えか、発表資料では次のように述べる。

「ブルーボトルコーヒーの取得により、ネスレは急速に成長しているスーパープレミアムコーヒーを提供するカフェ分野に、コーヒー愛好家にとって象徴的なブランドで参入する。ネスレはブルーボトルコーヒーによって、日本での成功を足がかりに、国際的にそして世界で最も大きい米国のコーヒー市場での存在力を高めることができる。さらに主にオンラインショップでの定期購入を通じて、スーパープレミアムなコーヒー飲料やレギュラーコーヒー製品市場における成長の機会を獲得する」

ブルーボトルは、すでに日本でも「楽天市場」などでコーヒーの豆や器具をインターネット通販しているが、この分野で新たな展開が考えられる。

Twitterなどでは「ブルーボトルのインスタントコーヒー」なども買えるようになると、半ば冗談として推測する人がいるが、まだ戸惑いもにじむ。文化の異なるブランドが互いにどのような影響をおよぼすのか、ファンはじっと見守る段階だ。