アクシーのイメージ画像
AKXY(アクシー)

日本が開発したSUV型の電気自動車(EV)「AKXY(アクシー)」が注目の的だ。京都大学発のベンチャーGLMが旭化成と共同で手掛けたコンセプトモデルだ。

GLMは京都大学発のベンチャーで、EVスポーツカーの「トミーカイラZZ」「G4」などの開発実績を持つ。今回はスポーツカーとSUVの特徴を併せ持つクロスオーバーとしてアクシーを発表した。


トミーカイラZZの製品画像
トミーカイラZZ

GLM G4の製品写真
GLM G4

アクシーは3人乗りで、ガルウイング、クーペスタイルのルーフラインを採用している。内装は、球体に包み込まれるよう、優しく、柔らかな印象を乗り手に与えるという。

アクシーの内装イメージ
丸みを帯びた内装

外装は、内装に合わせてショルダーラインの位置より高い車両上部に球を思わせる丸みを持たせている。一方ショルダーラインの高さより低い車両下部は、水平や垂直、斜め45度の線を幾何学的に組み合わせ、無機質な印象を強調した。

アクシーのイメージ画像
外装も内装に合わせている

車両のフロント部分、リア部分を絞るような形状にし、車両上部と下部の相反する印象を強く残しながら調和を持たせている。GLMのカーデザイナー、石丸竜平氏が手掛けたそう。

アクシーのイメージ画像
リアのデザインも特徴的

車体サイズは4,685×1,813×1,562mm。最高出力は225kW(305馬力)。実はトミーカイラZZの車台、モーター、バッテリーを使っており、コンセプトモデルながら実際に走行できる。さまざまな企業がEVを開発できるよう、基盤となる部品や技術をGLMが販売する「プラットフォーム事業」の宣伝を兼ねている。

トミーカイラZZのプラットフォーム
トミーカイラZZのプラットフォームを利用

また旭化成の技術や素材を紹介する役割も果たしており、例えば鉄やアルミニウムの代わりに使えて軽量な高機能樹脂や、快適なシート用の人工皮革、エコタイヤ向け合成ゴムなどを採用する。

さらに旭化成が手掛ける先端技術も組み込んでいる。乗っている人の顔をカメラで撮影するだけで触れずに心拍数を計測できる技術や、室内の二酸化炭素の濃度を感知する技術だ。これらはドライバーの健康状態を確認したり、酒気を帯びていないか調べたり、車内が眠くなりやすい環境になっていないかを把握するのに役立つ。