ニコンの天体観測用双眼鏡

晴れた夜に構えて天をあおげば、星空を遊泳するような気分を味わえる、かもしれない天体観測向けの双眼鏡「WX」シリーズが発表になった。ニコン子会社のニコンイメージングジャパンが取り扱う。6月下旬に発売予定だ。

ニコンといえばカメラの印象が強いが、実は双眼鏡作りの方が先に始まっている。新モデルは高度な光学性能で天体愛好家に好評を博した天体望遠鏡アイピース「NAV-HW」シリーズの性能を継承。超広視界が体験できる接眼レンズを搭載した。


倍率7倍の「WX 7x50 IF」と10倍の「WX 10x50 IF」の2種類があり、見掛視界は前者が66.6度、後者は76.4度を達成している。視界の枠を意識せず迫力ある星空を鑑賞できるという。

さらに視界の中心部にフォーカスしても周辺部の像がぼけてしまう像面湾曲を光学系全体で適正化する「フィールドフラットナーレンズシステム」を搭載。視界のすみずみまで、鮮明な像が得られるそう。

これに加え「ED(特殊低分散)ガラス」を1つの鏡筒内に3枚採用し、色にじみの原因となる色収差を補正。高コントラストと解像力を実現したとする。

このほか透過率が高く、すべての反射面で入射光を全反射させる「アッベ・ケーニッヒ型」プリズムを内蔵しており、明るい視界が得られる。位相差補正コーティングをダハ面に施し、プリズム内で光が反射する際の位相ズレを補正している。透過率が高い高品質多層膜コーティングもすべてのレンズやプリズムに施している。

双眼鏡のスペックリスト

デザインは 眼鏡をかけたままでも見やすいロングアイレリーフで、微調整がしやすい6段階クリック付きターンスライド方式の接眼目当ても備える。5mの水深に10分間浸かっても影響のない防水仕様。専用三脚アダプター、ケースを付属する。

価格は倍率7倍のモデルが64万円(税別、以下同じ)、倍率10倍のモデルが67万円だ。