ワンコインPC「Raspberry Pi Zero」に、無線LANとBluetoothの搭載された「Raspberry Pi Zero W」
無線LANとBluetoothの搭載された新モデル「Raspberry Pi Zero W」

「Raspberry Pi Zero」に、無線LANとBluetooth機能が搭載された新モデル「Raspberry Pi Zero W」が追加された。

「Raspberry Pi Zero」とは、2015年11月に英国Raspberry Pi財団から発売された小型PC。価格はわずか5ドルで、為替レートにもよるが「ワンコインPC」と呼べるコンピューターだ。


ワンコインPC「Raspberry Pi Zero」に、無線LANとBluetoothの搭載された「Raspberry Pi Zero W」
価格はわずか5ドルのワンコインPC「Raspberry Pi Zero」

「Raspberry Pi Zero」は小型のため、組み込みデバイスとして使用されるケースも多い。例えば、Raspberry Piシリーズの様々な用途を紹介するThe Raspberry Pi GuyことMatt Timmons-Brown氏は、「Raspberry Pi Zero」を組み込んだ電動スケートボードを制作している。


この電動スケートボードのスピードコントロールには、任天堂のWii Remoteを使用。「Raspberry Pi Zero」とBluetooth接続することでこれを実現している。


このように、組み込みデバイスには無線接続が要求されるケースが多い。だが無線接続用アダプターを使用するとUSBポートがふさがり、USBハブが必要となり、「Raspberry Pi Zero」の小ささ・軽さが犠牲になるケースがでてくる。それにそもそも、無線LANやBluetoothアダプターは1,000円以上することが多く、「Raspberry Pi Zero」が500円であることの意味が消えてしまう。

「Raspberry Pi Zero W」はこの問題を解決する製品。「Raspberry Pi 3」と同じサイプレスのCYW43438を搭載しており、802.11nとBluetooth 4.0をサポートする。英国Raspberry Pi財団は、この機能追加により、USBポートを使用しないで済むケースが増えるはずだと述べている。

「Raspberry Pi Zero W」の仕様は次の通り。
・1GHz シングルコアCPU
・512MB RAM
・Mini-HDMIポート
・Micro-USBポート(データ用)
・Micro-USBポート(電源用)
・HAT互換40ピンヘッダ
・コンポジットビデオ リセットヘッダ
・CSIカメラコネクタ
・802.11n無線LAN
・Bluetooth 4.0


オフィシャルケースも販売される。こちらは、上面が完全にカバーされるものと、GPIOにアクセスするために開口部があるもの、カメラマウント用の開口部のあるものの3種。ケース底にはゴム足が付属し、「Raspberry Pi Zero W」が机の上で動き回るのを抑えてくれる。

ワンコインPC「Raspberry Pi Zero」に、無線LANとBluetoothの搭載された「Raspberry Pi Zero W」
サードパーティ製ケースも、きっと登場するはず

価格は10ドル。さすがにワンコインではなくなったが、ちょっと豪華なランチ程度の金額で購入できる。