ドローンの使い道は現時点では写真やビデオの撮影などが主流。将来的には配送サービスや災害救助などにも利用されると言われていますが、そうなったとしても、一般人の日常生活とは無縁なもののように見えます。

でも、「Hands Free Umbrella Drone」は私たちの日常生活を少しだけ快適にしてくれるかもしれません。この製品は、黄色い雨傘付きのドローンです。


「Hands Free Umbrella Drone」のベースは、DJIのPhantom 4。これに黄色い傘を取り付けることで、ハンズフリーでさせる傘となりました。電源を入れると利用者の頭上でホバリングし、雨に濡れないように傘をさしかけてくれます。


もちろん、ただその場でホバリングしているだけではありません。Phantom 4の自動追尾機能を活用し、利用者が移動すればそのあとを追いかけ、傘をさしかけ続けてくれる仕組みとなっています。

これは雨の日の買い物などに便利。片手が傘で、もう一方の手も買い物袋などでふさがってしまうと、クルマや部屋の鍵を開けるのが大変になってしまいます。でも「Hands Free Umbrella Drone」を使用していれば両手が自由になるので、様々なことができるようになります。


バッテリーを満充電すれば、約30分の連続飛行が可能。ちょっとした外出や買い物には十分な飛行時間となっています。

街中を歩く際には、Phantom 4の衝突自動回避機能を活用。利用者が濡れないような位置を極力保ちつつも、街灯などの障害物があった場合は、自動的にコースを変更して衝突を回避します。


英国の通販サイトDirectDroneで販売しています。価格は1,299英ポンド（約18万5,000円）。残念ながら、日本へは配送してくれないとのことでした。

とても面白い製品ですし、未来も感じさせてくれるのですが、現時点ではまだ“買い”とはいえないでしょう。傘としては価格が高すぎるし、突風が吹いても大丈夫なのか？などの不安も大きすぎです。また例えばこのドローン傘をさして駅まで歩いたとして、その後、電車の中でドローンをどうしたらよいのか？という問題も発生します。ドローンを持ったままで電車に乗る勇気のある人は、日本にはそれほど多くは存在しない気がします。

とはいえ、シーンを限定すれば、面白い利用方法があるかもしれません。例えば管理された観光地では便利ではないでしょうか？雨天時でも、両手でカメラやスマートフォンをしっかり持って記念撮影できます。ドローンに撮影させることだって可能。Phantom 4には、12メガピクセルのセンサーを持つカメラが搭載されています。

その他、安全な公園内などを、ただ歩き回ってみるというのも面白いかも？「傘ドローン男、出現」というニュースになるかもしれません。