充電が不要のスマートウォッチ「MATRIX PowerWatch」

「MATRIX PowerWatch」は、充電がいらないスマートウォッチ。米国シリコンバレーの Matrix Industriesが開発した。

現在市販されているスマートウォッチの多くは、頻繁に充電する必要がある。E-inkを使用したタイプであっても、1週間に一度は充電が必要だ。だが「MATRIX PowerWatch」であれば、装着している限り充電はいらない。

その秘密は、「ゼーベック効果」。これは物体の温度差が電圧に変換される現象。「MATRIX PowerWatch」ではこの「ゼーベック効果」を活用し、人の腕に触れる部分と、表面部分の温度差で発電している。

充電が不要のスマートウォッチ「MATRIX PowerWatch」

搭載された機能は、開発元が“スポーツ向けマイクロアプリ”と呼ぶもの。消費カロリーの表示、歩数カウンター、ストップウォッチといった、ジョギングなどのエクササイズで使用可能な機能が盛り込まれている。

充電が不要のスマートウォッチ「MATRIX PowerWatch」

このうちユニークなのは、消費カロリーの表示機能だ。通常のスマートウォッチとは異なり、「MATRIX PowerWatch」では、体温の上昇から消費カロリーを計算し、表示している。人体はカロリーを燃やして体温を上昇させているので、体温の上昇からカロリーの消費量がわかるというのが、開発元の主張だ。

充電が不要のスマートウォッチ「MATRIX PowerWatch」

専用スマートフォンアプリも用意されており、これを使えばアプリから「MATRIX PowerWatch」をコントロール可能だ。例えば、現在のタイムゾーンを取得して現在地の時刻を自動表示したり、文字盤のデザインを変更したりできる。

充電が不要のスマートウォッチ「MATRIX PowerWatch」

アプリでは、「MATRIX PowerWatch」が記録した装着者のカロリー消費量、歩数などを表示可能。また、装着者がその日どれだけの電力を体温で発電したかも表示可能だ。「MATRIX PowerWatch」では、装着者がエクササイズをすればするほど、多くの電力を発生することができる。その日の発電量を見るのは楽しく、翌日のトレーニングに向けた励みになるそうだ。

50メートル防水に対応しており、日常生活下で多少水を被っても故障することはないという。

充電が不要のスマートウォッチ「MATRIX PowerWatch」

開発元のMatrix Industriesは現在、「MATRIX PowerWatch」の市販化に向けてクラウドファンディングサイトIndiegogoで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆では、119ドルの出資で「Super Early Birds」バージョンを入手可能だ(日本への送料が別途必要)。入手に必要な金額はキャンペーンが進むにつれて上昇し、終了後の市販価格は169.99ドルになる。出荷は2017年7月に予定されている。

現時点では、「MATRIX PowerWatch」の機能はそれほど多くはない。例えばGPSなど、多くのスマートウォッチが持つ機能も、「MATRIX PowerWatch」には搭載されていない。とはいえ、充電不要というコンセプトは非常に興味深い。複数のスマートフォンやスマートウォッチ、そしてタブレットなどの充電にうんざりしている人には、うれしい発明といえるだろう。今後の進化に期待したい。

充電が不要のスマートウォッチ「MATRIX PowerWatch」