腕を仮想キーボード化し、非接触で操作できる装置「ARmKeypad Air(アームキーパッド・エアー)」を、NECが開発した。
メガネに通信機能を持たせる「スマートグラス」の一種。これをかけて腕を見ると、仮想のキーボードがあらわれ、指で上をなぞるように動かすと操作ができる。
ところで、NECは2015年にも同様の装置「アームキーパッド」を発表しているが、そちらはアームバンドと組み合わせ、指で腕に直接触れた振動によって、キーボードを操作する方式だった。
ただ、無菌状態での作業が必要な現場や、衣服が汚れやすい現場、腕にデバイスを装着できない医療現場などでは使いづらい。そこでスマートグラスの画像認識技術を使って非接触で操作できるようにした。
仮想キーボードを呼び出す方法は簡単。QRコードなどを印刷した服の袖をスマートグラスごしにのぞけばよい。
利用シーンに合わせてキーレイアウトを自由に変更でき、フリック操作による表示データの入れ替えなども可能。画像の認識精度、速度に優れ、なめらかに操作が行なえる。音声入力がしづらい騒音下で役立つ。
今後は製造、医療、警備、流通などハンズフリー作業が必要な分野で、業務用として導入を進めるという。なお、この製品は7月15日まで東京ビッグサイトで開催するイベント「国際モダンホスピタルショウ2016」にも出展している。