矢吹健太朗漫画賞
矢吹健太朗漫画賞、力強い響き

集英社の漫画誌「週刊少年ジャンプ」編集部は、恋愛と笑いを題材にした「ラブコメ」漫画などを表彰するため、「矢吹健太朗漫画賞」を創設したと発表した。インターネット上で誰でも自由に漫画を投稿したり読んだりできる「少年ジャンプルーキー」で作品を募っている。

矢吹健太朗氏は、周知の通り少年ジャンプの人気漫画「To LOVEる -とらぶる-」およびその続編で月刊誌ジャンプスクエアの連載「To LOVEる -とらぶる-ダークネス」の作者として知られる。ある意味で漫画表現の限界に挑むような作風から、ネット上でも注目度は高い。


To LOVEる -とらぶる-ダークネス
ネット上での注目度も高い「To LOVEる -とらぶる-ダークネス」

今回、その名を冠した漫画賞ができた。矢吹健太朗氏が審査委員長を務める。賞の創設にあたり、編集部が公開した審査委員長の声明は次の通り。

「何だか気恥ずかしいですが、ラブコメの審査員をさせてもらえるという事になりました。最近はラブコメというよりなんか別物になりつつある漫画を描いてる僕ですが、ラブコメを描く上で重要だと考えている要素があります。 それは主人公が読者の感情移入できる存在である事。どんなに魅力的なヒロインを描いても、主人公が読者に好かれない奴ではその恋を応援してもらえません。ヒロインだけでなく主人公もよく吟味して作ってください。
そしてラブコメと言っても世界観や人物設定は色々やれる可能性があると思います。新しい可能性を感じる作品、ドキドキする作品、切ない作品、どんな作品に出会えるか今から楽しみにしています!」

この賞では、矢吹氏の代表作「To LOVEる -とらぶる-」をほうふつさせるラブコメはもちろん、全ジャンルの漫画が応募可能だという。「BLACKCAT」風のアクションでも、「邪馬台幻想記」風のファンタジーでもかまわないということだ。

募集期間は9月30日まで。応募作品は、少年ジャンプルーキーで投稿後に即時公開となる。応募作品の一覧コーナーは応募開始から1か月後の7月29日に公開となり、締め切りまで応募作品を毎週金曜日に追加更新していく。審査結果の発表は11月~12月頃を予定する。

賞は3つ。大賞は50万円、準大賞は10万円、奨励賞は5万円の賞金が設定してある。大賞と準大賞は矢吹健太朗氏が選出し、集英社の漫画アプリケーション「少年ジャンプ+」への掲載も決まり、さらに氏から直接トロフィーを受け取れる。