セピアの01文字列におおわれた十徳ナイフ
多目的マルウエアが流行しつつある(出典:カスペルスキー)

ギリシア神話に登場する冥府の怪物、三つ首の魔犬「ケルベロス」の名を冠したコンピューターウイルス「Cerber」について、セキュリティ企業のKaspersky(カスペルスキー)がブログを書いている。

CerberはPC感染すると、画像や文書を勝手に暗号化して使えなくし、もとに戻してほしければ金を払えと要求する、最近流行のランサムウエアだ。

脅迫を文字で画面に表示するだけでなく、音声でも伝える不気味さで知られていた。

だがCerberの一部の変種はもっとやっかいな特徴がある。感染したPCを、外部から遠隔操作できる操り人形にし、サイバー犯罪者が支配する「ボットネット」に組み込んでしまう。

ボットネットに加わったPCは、さらに第3者へスパム(迷惑)情報を送ったり、任意のWebサイトなどを使えなくするDDoS攻撃を行ったりするようになる。

1つで複数の悪事を働くこうしたウイルスを「多目的型マルウエア」と、カスペルスキーは呼び、複数の頭を持つケルベロスの名を冠したのはふさわしいとしている。ただ2016年に見つかった多目的型マルウエアは、Cerberが最初ではない。ほかにも複数の怪物が活動しているようだ。

対策方法はいつも通り。あやしげなメールに書いてあるリンクを開かないのはもちろん、正規の業務メールや信頼している知人からのメールに見えても、不用意なクリックは避ける。

さらに万が一に備え、PCの中身はバックアップをとる。それも繰り返し、定期的に行うのが重要。もちろんセキュリティ更新はすぐに適用し、ウイルス対策製品をいつも最新の状態で有効にしておく。