スイスで世界最長の鉄道トンネル「Gotthard-Basistunnel(ゴッタルド基底トンネル)」が開通した。その記念式典は豪華なものだが、凝りすぎてちょっと面食らうような内容になっていると、インターネット上で評判だ。
青函トンネルを超える長さ
ゴッタルド基底トンネルの長さは約57km、接続するほかのトンネルを合わせた総長は約154km。日本の「青函トンネル」を抜いて世界最長の座をかちえた。ここを通る高速鉄道では、スイスのチューリッヒとイタリアのミラノを3時間弱で結ぶ。
VRアプリを公開
このトンネルについて、鉄道会社をはじめ関係企業の力の入れようはすごい。凝った公式サイトを立ち上げるだけでなく、トンネルの概要が仮想現実(VR)で見られるスマートフォン向けの専用アプリケーションも開発している。
開通イベントは風変わり
さらにはアーティストを集めた開通記念式典を催した。内容はというと作業員のすがたをした男女が一矢乱れぬ足取りで行進したり、鎖につかまって曲芸を披露したり、仮面をかぶった天使のような人物が空を舞い踊ったり、歴史を振り返るため古めかしい馬車を走らせたり。
「オリンピックの開会式か何か?」と思ってしまうほど盛りだくさんな内容なのだ。
BBCなどが式典のようすを動画で伝えると、あまりの風変わりさに海外では大いに話題になった。公式サイトでも写真や動画を掲載している。
確かに最新技術を駆使し、莫大な費用をかけて完成させたものではあるだろうが、しかしトンネルにここまで盛り上がれるのはすごい、と感心してしまう。