ペンギンやアザラシを描いた段ボール
南ダンのイメージ画像。日本列島と南極大陸も見える(画像提供:レンゴー)

日本の南極観測隊が荷物を運んだり保存したりするために使っている段ボール、通称「南ダン」が話題だ。段ボールメーカー、レンゴーの製品だ。

厳寒の極地でも、日本の段ボールが活躍していると考えるとあらためて不思議な気持ちになる。同社の公式サイトには、南ダンについての詳しい説明が載っている。


国立極地研究所が南極に送る観測隊は、オゾンホールの発見やCO2のモニタリングによる温室効果ガスの分析などさまざまな科学研究を行う一方、昭和基地などで日常生活もしていくことになる。

そこで役に立つのが段ボール。食糧をはじめ、調査研究用品や身のまわり品など、膨大な物資を運ぶのに欠かせない包装材だという。軽くて丈夫、輸送効率に優れ、そのまま保管もでき、南極での貴重な収集物の保護輸送にも役立ち、さらに使い終われば小さく折りたたんで回収できる。

レンゴーは1956年の第1次隊から毎回継続して、「南ダン」を提供している。

レンゴーによると、南ダンは通常の段ボールより頑丈にするなど、仕様は極地研究所の要請によって変わってゆくそう。

Twitterなどでは、ペンギンやアザラシを描いた南ダンのイメージ画像が人気。便利なだけでなくかわいらしいデザインも注目の的となっている。