人間の息がふくむ「ガン」に関連したにおい成分などを測定できる携帯型センサーを、富士通研究所が開発した。

従来は大がかりな装置でしかできなかった、すばやく高精度の測定を、小さな機器で実現した。


測定できる成分は、例えば肝臓の代謝や胃がんの危険因子ピロリ菌の感染に関連するという「アンモニア」、そして肺がんマーカー物質の候補とされている「ノナナール」だ。

アンモニアであれば、息を吹き込んでから10秒で濃度を算出できるそう。臭化第一銅という素材を使うことで、息にまじるほかの成分とアンモニアを区別しやすくした。


今後、測定できる成分の種類を増やし、生活習慣病の早期発見のために精密検査を受けるべきかどうか、体温計のような手軽さで調べられるようにしたい考え。採血などをしなくても済むのが利点だ。