コンピュータによる人間の棋士への勝利を誇るグーグル
コンピュータによる人間の棋士への勝利を誇るグーグル

Google(グーグル)は、囲碁を打つ「AlphaGo (アルファ碁)」 というコンピュータシステムを開発した。人工知能(AI)の実現に向けて注目を集めるディープラーニング(深層学習)などの手法を採用しており、人間の棋士と対局して勝利したという。

アルファ碁は、対局をすればするほど学習し、腕を上げるようになっているらしい。最先端の囲碁ソフトとトーナメント形式で対戦し、500戦中499勝し、さらに過去3回欧州王者に輝いたプロ棋士の樊麾(Fan Hui)氏と英国ロンドンで対局して5対0で勝利を収めたという。コンピュータが囲碁のプロ棋士に勝利するのは世界初だそう。

今後は韓国の著名棋士である李世ドル氏との対局に臨む。3月にソウルで実施予定だ。李世ドル氏について「過去10年間に渡り囲碁界の頂点に君臨している人物」とグーグルは評価している。井山裕太氏らを擁する日本棋院や、多士済々の中国棋院、韓国棋院にしても多少異論はあるところだと思うが、興味深い一戦にはなりそう。


なお、グーグルはこれまでコンピュータが人間のゲームを攻略した例を紹介している。1952年に「三目並べ」 で、次いで1994年に「チェッカー」で、1997年にはディープブルーが「チェス」でガルリカスパロフを破ったと栄光を数え上げる。ボードゲーム以外でも、2011年にIBMのワトソンがクイズ番組でチャンピオン 2 人に勝利し、グーグル自体も2014年に複数の「Atari」ゲームを攻略したという。

もちろん、この列挙からは色々な情報が抜けている。例えば日本では囲碁と並んで高度な競技として評価を受ける「将棋」については、日本の技術者、研究者が作ったコンピュータシステムが「電王戦」で人間のプロ棋士と熾烈な戦いを繰り広げ、時にはコンピュータが人間に勝利する。

従って囲碁でコンピュータが人間のプロ棋士を一度破ったこと自体には、日本でさほどの驚きはないだろう。とはいえ、ほかでもないグーグルがこの分野で存在感を示していることは、やや気おされる。